滑舌トレーニングは自分のかみ合わせを知ってから。
滑舌トレーニングと歯並び(歯のかみ合わせ)はかなり密接な関係にあります。
実際、矯正をしてほしくて歯医者さんに行っても「今すぐ矯正をするのは無理です。」と断られることがあります。
それは、「舌癖=ぜつへき」という舌に幼少期からの癖がある理由で矯正してもすぐにまた障害になってしまう場合です。
ご自身の本来のかみ合わせをチェックしてみましょう。
- まず正面を見ます。正面を見たときに普通に口を閉じている状態を作ります。
- その際に、前後左右のかみ合わせで特に当たる場所を意識してみてください。
- 次に顎をあげて上を見ます。その際に口は脱力をしてください。
- 3の状態から口を閉じます。順に歯も閉じていきます。
- その状態でまた頭の位置を正常位置に戻すと確実にかみ合わせ位置に違和感があります。
- 1~5を逆に行ってもOKです。
このように、ご自身の本来のかみ合わせを意識してみると、
普段左寄りのかみ合わせなのに右寄りに修正されたりするのがわかります。
正しい顎のかみ合わせ位置で、舌を動かしてみる。
正しい顎のかみ合わせを知れた状態で滑舌トレーニングを行います。
カ行、ラ行、サ行それぞれを効果的な単語の羅列にて行っていきます。
行う際には確実に歯を上下に閉じてから滑舌トレーニングを行います。
口を閉じた状態で、舌がある程度自由に動くことをきちんと確認します。
実は、あくびは「のどを開けるため」ではなく舌の脱力のため。
あくびをしてみてください。
歌のレッスンで「あくびをしてください」と促される場合、「のどの奥を開けましょう」といわれることが多いです。
それもとても明暗なのですが、もう一つ。大事なことに気が付くことができます。
あくびの時人は無意識に舌を脱力できている。 ということです。
一つ実験をしてみましょう。
1通常のあくびをしながら「あ~」と声を出してみる。
2次に下の歯の内側に舌の先を付けたまま「あ~」と言ってみます。
舌が下の歯についている状態の時のほうが息の流れが弱くなる=声帯が閉まります。
人は無意識にあくびをするとき舌がとても自由になっている。
のです。
滑舌が良い!と思っていても顎全体に力が入ってしまっていては本当の「滑舌トレーニング」にはならない。
私は滑舌が良い!早口言葉も得意だし!
と、そう思っていても、「か」という発音一つとってみても 顎の角度、開き具合、大きさ
に条件付きでは、もったいないのです。
特に歌を歌うときに「この歌は得意だけど、この歌は無理」だとか。
「意外と英語は歌いやすいけど日本語になると声が出ない」とか、滑舌やかみ合わせが原因でなかなか越えられない壁ってあるのです。
ちなみに、枕が合わないことにより朝起きてすぐ、顎の関節が「ごりごり言う」ということもよく起きます。
枕、大切ですね。
意外といろいろなことが原因で起こる滑舌、かみ合わせの不具合、一度見直してみてもよいかもしれません。