日本語の歌を英語で練習するメリット
こんにちは。発声練習虎の巻ブログ(ムラーラミュージックオフィス)です。
今日は、私がいちいち「日本語の歌」をわざわざ英語に変換してトレーニングする理由について書きたいと思います。
生徒さんには、「え~?又英語かよ~」なんてしょっちゅう言われています。
日本語の「母音」は、1母音につき1音しかない。
私が数年前、外国人のボイストレーナーさんについて修行をしていた時に真っ先に言われたのが
「まず5つのaをマスターしなさい。」
でした。5つのa・・・
最上段のa | [at] |
二番目のa | [a] |
三番目のa | [and] |
四番目のa | [fast] |
最後のa | [what] |
※この当てはめられた英単語はその先生のあくまで教えに基づいていたものなので
様々な憶測はあると思いますが、私はこの教えに基づいて今でも勉強を続けています。
日本語は、「あ」って言ったら「あ」なのである。
もっと言えば、口が「あ」の音であれば「あ」だし、
「あ」っていう言葉の響きであれば「あ」なのである。
日本人は、海外の方に1種類母音を求めている。
ちょっとぶっとんだ発想かもしれませんが、
日本人の言う「おはようございます」は、誰が言ってもおはようございます に聴こえますが本当のところは1000人言えば1000通りの「おはようございます」が聞こえている
ということはおそらく想像がつくと思います。
日本人は外国人の方にその逆を求めているのです・・・。
bird, ばーど all, お(あ)ーるunderstand,あんだーすたんど hour,あわー cup, かっぷmother, まざーfather, ふぁざーpark,ぱーく など・・・・。
これらを「全部同じ あ で言ってください。」という注文をしているのです。
日本語の曲に英語を乗せることほど難しいことは無い。
日本語の「あ」の音が一種類しかない というのと同じようなことで、
言葉に対するリズム感も日本語と英語では全然ちがうということがわかっています。
歌を歌うとき、フレージングの頭が常に強い音になる人は英語の歌を歌っても英語に聴こえません。フレーズの頭の音、例えば
I アイを AI(ア〈イ〈) 〈=accent記号
と常に発音する人と
I アイを AaI(ア ァ〈 イ)
と発音する人とでは根本的なリズム感が変わってきます。
上記の物で、常に発音をしている人にとってのリズムというのは
母音の縦のりになり、日本語曲に英語をはめたときに、1フレーズに入る単語量が極端に少なくなります。
それとは違い、後者の発音で進めていくと
リズムの伸びるところと、端折る所が必ず必要になってくるため、
一定のリズムではなくなるのです。
この、日本語(洋楽風トレーニング)では日本語自体の硬さも軽減される。
日本語(洋楽風トレーニング)で日本語独特の音の硬さがなくなり
リズムが生まれ、そして口腔内の緊張感も取れる(舌の柔軟性)という事になってきます。
触りだけでしたが、是非ともお試しくださいませ。
朝活で、英語ボイストレーニングもできます。