歌を歌う人にとって最も重要なこと。
これはどうしても押さえておきたい。歌がうまくなるためのノウハウ。
みなさんこんにちは。ムラーラミュージックオフィス代表宮島です。ここ最近は、「HPの記事を書くこと」がとても自分の楽しみ化してきている宮島です。
私のことをご存知の方はわかると思うのですが、私は作曲もします。もともとの幼少期の頃の夢は「作曲家」になることでした。私は絶対音感を持っておりまして、機械や楽器がなくても144ヘルツのドの音を把握しているという感じです。
耳は良いのですが、発声の時にここ最近は鼻通りがよくなくて、自分が納得できる音感で歌えないこともあり、非常にイライラして研究を続けております。
さて、本日のテーマですが、まずこの記事をご覧になっていらっしゃる方は「絶対にラッキーだ」と私は思っております。なぜならば、ボイストレーニング教室でここまでの説明をするところは早々ないと思うからです。
では早速テーマに入ります。
ドリカムの曲をピアノで弾くのが難しい理由。
いきなりぶっとんだテーマから参ります。私の大好きなドリカムです。ドリカムの曲の譜面を買ってきて、中学生くらいの時に弾いてみましたら、やれ「難しい」。
なぜか?
それは「キーの問題です。」
うちには弾き語りを習いたいといってくる生徒さんもいらっしゃいます。そういった生徒さんには、まずどういったことを気を付けてレッスンをしなければならないか?。それは
「その曲、ちゃんと弾けるキーなの?」。
これは、おそらくボイストレーナーより、楽器を習っている方のほうがなじみがある内容だと思います。曲には「調」というものがあります。人間でいうと性格と同じです。その性格を判別するために「調号」というものが存在します。その調号をみて我々は曲の性格を判断しているのです。で、ピアノの先生はちゃんとそれをわかって生徒さんに選曲します。日本語で言うと「ハ長調」英語で言えば「Cメジャー」ドイツ語なら「ツエードゥア」ですね!
実は、私も生徒さんが歌いたいとされる曲についてはまずパッと頭の中でその調号を思い浮かべます。実はドリカムさんの曲は基本的にフラットやシャープが多い曲が多いのです。さあ、これなんでだと思います?これが一番重要。
私はプロデューサー目線で生徒さんを見ています。
ボイストレーナーだけではなく、アーティストさん(歌手のかた)そのものも、ご自分がプロデューサーである必要があると思います。私は芸能界のことはよくわかりませんが、事務所さんにはあらかた「プロデューサー」さん的立場の方がいらっしゃいまして、そういった方が音楽だったり、ファッションだったり、ダンスだったり、プロモーションを練っていくのですが、私はボイストレーナー目線でいつもプロデューサーしています。(笑)
生徒さんの曲を作るときに、「この方はどこの音の響きが一番きれいなのかな?」
ということを考えます。例えばフレーズを考えるにしても、「このくらいの揺れ感」はどうだろう?というようなテンポ感だったり、音の波形であったり。はたまた「ジャンル」というようなものであったり。
また自分はオケ製作はあまり得意ではないので、外注したときにプロデューサーさんの料理次第で「こうなるな」。とかいろいろ思うことがあるわけです。
その時に、「自分の良い音がなる周波数帯を熟知しておいたほうが良い」ととても感じます。
歌手の方 代表曲一覧表
何とも超便利ツールを考えてしまいました。歌手の方々の代表曲と、その調(キーです)。単に「音感的に高い、低い」ではなく、この人の曲はフレーズ感が歌いやすいとか、逆に、そんなに高いわけでもないのに歌いづらいとか。ありますよね。
今回は女性に限りますが、女性の代表的なシンガーさんの代表的曲をまとめてみましたのでご覧ください。
ドリームズカムトゥルーさん
◆LoveLoveLove キー D♭メジャー ◆未来予想図 キー G♭メジャー
◆未来予想図 キー G♭メジャー ◆うれしいたのしい大好き キー A♭メジャー
◆すき キー F♯メジャー ◆何度でも キー Eメジャー
ご自分の声の一番良い場所を知っておられるのと、おそらく歌先行(メロディを鼻歌でとって、シェアして作る)作業をしておられるのかな?と感じます。曲が先に歌い手さんによって練られている感じがします。
中島美嘉さん
◆Orion キー G♭メジャー ◆ 桜色舞うころ キー E♭メジャー
◆Stars キー Fメジャー ◆ 雪の華 キー Bメジャー
◆Find the way Eメジャー ◆ グラマラススカイ キー C♯マイナー(Eメジャー)
曲の調性はやわらかいGフラットやEメジャーが目立ちます。中島さんは全体的に声が高くてオールミックス気味なので、こういったキーが映えます。
Misia さん
◆逢いたくて今 キー G♭メジャー ◆Everything キー D♭メジャー
◆アイノカタチ キー G♭メジャー ◆眠れぬ夜は君のせい Eメジャー
もともと、ドリカムさんのファンだったこともあるミーシャさん。ミーシャさんは音域もかなり広いので様々なキーをうたわれますが、フラットシャープ多めのものが多いですね。大体EメジャーとかE♭系が多いように思います。また、何かの動画で見ましたが、めちゃめちゃピアノがうまいです。耳も相当肥えていると思います。英語の発音もよいので。
AIさん
◆Story キー Cメジャー ◆Believe キー Cメジャー
◆One キー Gメジャー ◆ハピネス キー Dメジャー
AIさんは、「事務所の意向なのかな?」と思うほど初期のころCメジャーのシンプル曲が目立ちました。本来は高い声がきれいに出る方なのに、低音メインのような太めのメロディラインが目立っていました。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄と時間の関係でこのくらいにしておきますが、これだけ並べても特徴って少しずつあってい、実はAIさんは初期のころから結構シンプルなコードの曲が多いのです。それでいて、GやCなど、♯♭があまりないような曲が多いように思いました。
それに比べて中島美嘉さんは、曲線的なラインの調「EメジャーやB」などの曲が目立ちました。私も実はこのラインの曲のほうが歌いやすいのですが、実は面白いことに移調するときに、G♭メジャーの曲をGにするのには抵抗がないが、Eの曲がFメジャーになった瞬間、とても高くなったような気がして一気に歌いづらくなる。というような事例もなきにしもあらずです。人が耳で感じる音の感触というものは面白いものです。
今回例に挙げさせていただいた方々というのはおそらくご自分のベストポジションをご自身が熟知されているか、あるいは熟知されている誰かがプロデューサーについているパターンだと思います。
こういったこともぜひご参考にされてみてください。
私は少なくとも自分の生徒さんの声質や歌い方、癖など、すべて含めたうえでこういったことをある程度判断材料としています。
ムラーラミュージックオフィス