声帯摘出と人口声帯について

声帯摘出で、当然声は出なくなる。その後は様々な発声訓練法がある。

つんくさんの事で注目されるようになった 「喉頭がん」ですが
この「喉頭がん」以外にも「声帯摘出」をしなくてはならなくなる可能性のある病気はほかにも色々あるようです。

「下咽頭がん」もこの一つです。

咽頭というのは主に鼻腔の奥にある機関で「咽頭、喉頭」に共通して一般的に「喉」と言われることが多いです。

咽頭は「上咽頭」「中咽頭」「下咽頭」に分かれており、「下咽頭」の一部には 口蓋垂=いわゆる喉ちんこ

が存在します。

がんにより「声帯摘出」をする場合って 私は「喉頭」のみを摘出するのだと思ったら

咽頭の部分も失ってしまうという事がわかりショックを受けました。
咽頭とは喉でもあるけれど鼻でもあるという認識なので、やはりある文面から「匂い」による感知の障害があるという事がわかりました。

声帯を摘出した後どうなるのか???

やはり一度は声を失ってしまうのですが、その後 3つのプロセスにより 声を出す訓練をするそうです。

1 ありとあらゆる物に頼らない食道発声
2 電気喉頭
3 シャント法

この3つになります。
1の方法から順に説明をしていきます。(声帯摘出後の発声法の選択肢)

一つ目の食道発声ですが、これは簡単にご説明すると「ゲップと同じ原理」になります。

もともと、「声帯」そのものも「左右一対のヒダ」であり、そこに肺からの空気が通過する過程で、振動を引き起こすことで

「音」になるのと同じように、食道入口にある粘膜のひだを、口と鼻から取り込んだ空気に振動を起こさせて「音」を発声する。発声法です。

二つ目の「電気喉頭」(人工喉頭)ですが、これにはまず、1台7万円程度する機械を購入します。
電気喉頭=人口喉頭 は、見た目は筒のような形になっており、右側の喉に充てる場合は右手、左側の喉に充てる場合は左手で機械を持ち、口の形や舌の動きを正しく発音すれば、そのまま「イエアオウ」と聞き取ることができます。つまり口を動かす時だけ、親指でボタンを押せば、はっきりした発音が生まれます。 電池は1日8時間程度の使用で約1週間持続するそうです。

三つ目のシャント法 ですが、日本では上の二つの方法に比べると 認知度が浅い様です。
「ヴォイスプロテーゼ」と呼ばれるシリコン製の短いチューブで「シャント」と呼ばれる
連絡通路(気管と食道をつなぐ)を作り、息を食道内に送り込むことによって先ほどの
「食道発声」と同じ原理で発生することが可能な方法です。
ただこの「ヴォイスプロテーゼ」の維持費に付き2万円、手術は保険適応で13万程度かかるようです。

声が出る、ということは当たり前のことではなくて尊いこと。

今回こうやって色々調べたり本を読んだりすることで、あって当たり前の体の一部を失う という大変さと共に
自分の意思を自分の声で、言葉で伝えられるという事は本当に大切なことでそして尊いことであると考えさせられました。

言葉と声の勉強は長くしてきているつもりですが、まだまだ未開な部分も多く、知識もどんどん取り込まなくてはなりません。
ですが、このように色々なことを勉強することによっては世の中の役に立てる日もそう遠くはないのではないかと考えています。

最近話題の誤嚥性肺炎も「声帯訓練で軽減できる!」

最近何かと話題になっている誤嚥性肺炎ですが、CMでもいろいろとみることができますね?
動物は言葉をしゃべらなくてもよかったから、咽頭(鼻と口の間の空洞)にそんなに大きなスペースはいらなかったと。

そのせいで、口から食道、気管へと通る道がクロスしていると・・・。

しかしながら、これらも声帯の閉鎖と開閉の訓練で軽減できるのです。軽減というより、正しくは「予防。」

英語と同様、日本語も正しい認識で正しい「母音」の発声の仕方を心掛け、

声帯の開閉をきちんと行っていきましょう。

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